せどりで融資を受ける、と聞いて
驚く人もいると思います。

 

せどりは副業で始める方が多く、
自己資金でやっている方が
ほとんどでしょう。

しかしせどりと言えど、
しっかりとした手順を踏めば

融資を受けることも可能です。

 

また、融資を受けることによって
自己資金ではできなかったことが
可能になり、様々なメリットがあります。

 

本記事では、せどりにおける
融資のメリット、デメリットを説明した
あとお金の借り方をご紹介します。

せどりの規模を大きくしたい方、
利益を増やしたい方は
ぜひ参考にしてみてください。

 

せどりで融資は受けられるのか

まず、せどりという事業で
融資を受けられるかどうか。

これに関しては全く問題ありません。

 

過去に借りることができた方の
実例がいくらでもあります。

 

せどりは確かにイメージ的には
副業、という印象が強いですが、
立派な小売業、ビジネスです。

ちゃんとしたビジネスであれば
融資を受けられない理由はありません。

これから融資を検討している方は
安心してください。

 

せどりで融資を受けるメリット

せどりで融資を受けると
どういったメリットがあるのでしょうか。

まず融資を受けると、
資金が大幅に増えます。

資金が増えることによって、
事業の選択肢が増えるという
メリットがあります。

 

融資によってもたらされる
主なメリットは以下の4つです。

・仕入れが増やせる
・高額なジャンルの商品も仕入れられる
・資金ショートの可能性が低くなる
・不測の事態の時も安心

一つ一つ詳しく解説していきます

 

・仕入れが増やせる

まずもっとも大きいメリットが
単純に仕入れの量を増やせる点です。

せどりは、「仕入れて」
「売る」ビジネスです。

仕入れが増えれば増えただけ
売り上げも利益も
大きくなります。

 

30万円しか仕入れなかったら
30万円分の商品しか売れません。

全部売れたと仮定して、
利益が20%なら収入は6万円です。

毎月6万円の利益では
お小遣い稼ぎにしかなりませんね。

 

もちろんサラリーマンの副業と
考えたら十分な利益です。

しかしこれだけの利益を出せるレベルに
到達すると、もっと大きく利益を
出したいと考えるでしょう。

ではそこで
300万円あったらどうでしょうか。

 

利益が20%取れたとしたら
毎月60万円もの収入になります。

あくまで例えですが、仕入れを増やす事
によって収入が大きく変わるというのは
分かってもらえたでしょうか。

このように、資金があれば
仕入額を増やして
大きく利益を出すことが可能です。

 

・高額なジャンルの商品も仕入れられる

次に、資金があることによって
仕入れられるジャンルの
選択肢が増えます。

資金が限られている場合、
仕入れの幅、選択肢に制限が出ます。

 

得意なジャンルが
3つも4つもあり、どれも仕入れたい。

でも資金不足で仕入れられない…
という状況も出てきます。

 

資金が少ないと
高い利益率と回転率が良い
家電せどりをするのは難しいです。

 

家電を仕入れたことによって
ほかのジャンルの商品が
仕入れられなくなるかもしれません。

このように、仕入れに
制限が出てしまいます。

資金が多ければ半分を家電、
半分をほかのジャンルというように
分けて仕入れることも可能です。

仕入れの仕方に
幅を持たせることが可能です。

 

・資金ショートの可能性が低くなる

資金が少ないと、
事業が順調にいっても

資金繰りが悪化する可能性があります。

 

なぜかいつも現金が足りない状態です。

理由はいくつかありますが、
例えばAmazonでは商品が売れてから
現金の入金までに約20日間かかります。
(*14日と+6日以内に入金される)

 

出品してから商品が売れるのに
10日かかると1カ月丸々
現金が入ってこない計算になります。

こういった商品がいくつかあると
次の商品を仕入れるための

現金が少なくなります。

このタイミングでもし
利益の出る商品を
見つけたらどうしますか?

 

現金が入るのを待っていたら
ほかのせどらーにチャンスを
奪われてしまうかもしれません。

そんな時に多めに資金があれば
チャンスを逃がすことなく
仕入れが可能になります。

 

・不測の事態の時も安心

滅多にありませんが、
アカウント停止などでアマゾンから
支払いを凍結される場合があります。

そんな時に資金が無いとせどりはおろか、
生活にも困ってしまうでしょう。

 

こういった不測の事態があっても
資金があればしばらく
凌ぐことが可能になります。

もちろん全部仕入れに
使っていないことが前提ですが。

 

その間にAmazonと話し合ったり、
他の販路を利用するなどといった
対策が可能です。

 

せどりで融資を受けるデメリット

仕入れの面で圧倒的に有利になるのが
メリットですが、
逆にデメリットもあります。

融資を受ける最大のデメリットは
「返済」と「利息」です。

 

当たり前ですが借りた以上は
返さないといけません。

 

利益が出ようが出まいが
返済する必要があります。

つまり融資を借りたら絶対に
事業を成功させなければいけません。

自己資金なら無くなっても
デメリットはありません。

 

しかし融資を受けたお金が
無くなってしまえば
残るのは借金だけです。

その支払いが滞れば
今後の生活にも影響が出るでしょう。

また、利息が付きます。

今回ご紹介する方法の融資は
そこまで金利の
高いものではありません。

 

それでも借りた金額に
利息を追加して
返済しなければなりません。

この2つが主なデメリットです。

あと、具体的なデメリットでは
ありませんが、資金が増えことによって
気が緩む場合があります。

 

少ない資金でやっていた時は
リサーチも厳しくやっていたのに、
大金が手に入った途端甘くなるのです。

人間大金が入ると判断力が低下します。

「資金があるから
とりあえず仕入れてしまおう」
とならないよう注意が必要です。

<融資先一覧>

せどり事業者が融資を受ける場合、
以下のような選択肢があります。

・日本政策金融公庫
・銀行
・その他

 

日本政策金融公庫は財務省所管の
特殊会社で、事業者、法人に対する
貸付業務を行っています。

公的金融機関なので金利も低く、
返済期間は長期、審査のハードルも
比較的緩いです。

特に創業から2年以内の事業者に対して
融資を行う「新創業融資制度」なら
さらに審査基準が低くなります。

 

ここで借りられない場合、
融資は諦めたほうがいいかもしれません。

それくらいおすすめできる融資先です。

今回ご紹介する融資の方法も
この日本政策金融公庫から
融資を受ける方法です。

銀行も貸し付けを行っていますが、
金利は高く、審査は厳しいです。

都市部のメガバンクは
個人が行っても
まず相手にしてくれません。

行くだけ無駄です。

 

地方銀行は個人相手に
融資も行っていますが

審査は比較的厳しいです。

何年も事業実績があるならまだしも、
創業間もないせどらーさんに
融資はなかなか下りないでしょう。

 

「信用金庫」と名の付く銀行は
比較的審査が緩いといわれています。

しかしそれでも日本政策金融公庫に
比べたら厳しいですし、
金利も比較すると高いです。

どちらにしても日本政策金融公庫を
後回しにしてこれら銀行に融資を
申し込む理由はありません。

その他の融資方法として、
以下のような方法もあります。

・クラウドファンディング
・エンジェル投資(個人投資家)
・消費者金融

事業の状況、内容や人脈によっては
これらも有用になる場合もありますが、
あまり一般的ではありません。

もちろん消費者金融は論外です。

 

審査は緩いですし、
最短1日で借りられますが、
金利が10%以上と非常に厳しいです。

短期間で借りて短期間で返す、
という使い方も無くはないですが、
現実的ではありません。

ここを利用するくらいなら
借りずに小規模でやったほうがましです。

 

現状、日本政策金融公庫を後回しにして
これらを優先するメリットは
何一つないので割愛します。

日本政策金融公庫とは

ここで詳しく
日本政策金融公庫について解説します。

日本政策金融公庫とは
「政府系金融機関」の一つです。

 

昔からビジネスをされている方には
「国金(こっきん)」というと
わかりやすいかもしれません。

国金の呼び名で親しまれてきた
国民生活金融公庫の事業を
引き継いだ機関です。

 

その事業内容は様々ですが、
せどらーさんに関係する
貸付事業は以下の2つです。

・創業間もない事業者に対する融資
・事業者に対する一般貸付融資

銀行と違って比較的審査が厳しくなく、
無担保、無保証プランもあり、
返済期間も長いと言いことづくめです。

 

デメリットがあるとすれば
融資を受けるまでに
時間がかかる事くらいでしょうか。

創業間もない事業者に対する融資は
「新創業融資制度」と言います。

この融資は審査、金利、とあらゆる面で
一般貸付よりも優遇されています。

 

条件に当てはまっている場合は
こちらを申し込みましょう。

その条件は以下の通りです。

・新たに事業を始める方
・確定申告を2期終えていない方
・一定の要件を満たす方
・創業資金額の10分の1を確認できる方

つまり、

これから事業を始める方
もしくは確定申告を1回までしかやっていない方
事業として一定の条件を満たしている。
300万必要であれば自己資金で30万円以上持っている

これらの条件を満たしていれば
新規の事業者に対して比較的
審査の基準が緩い融資をしてくれます。

 

また上記の新創業融資制度の条件に
該当しない事業者にも
通常の「貸付」を行っています。

こちらも銀行よりも審査は緩めで、
金利も低いケースが多いので
優先的に検討したい融資方法です。

日本政策金融公庫から融資を受ける条件

日本政策金融公庫から
融資を受けるための条件としては
以下の条件があります。

・借り入れる額の10%~30%の自己資金が必要
・商工会加入が有利
・税理士に依頼すると楽
・個人事業主、法人が有利
・古物商免許があると有利

 

まず、自己資金が必要です。

日本金融公庫のHPではそれほど
重要視しないとも書いてあります。

ですがやはり希望融資額の
10~30%は確保しておきましょう。

 

次に商工会加入です。

商工会とは各市町村に存在する
商工業の発達を図るための法人です。

つまりその地域の
商業の発展を主として
活動しています。

事業者の経営支援なども行っており、
今回のような
融資の相談にも乗ってもらえます。

 

この商工会に加入していると
審査が有利になります。

商工会経由で申し込みがある、
つまり事業として資金を借りに来ている
と印象付けられるからです。

 

また、商工会では書類の書き方、
手続きなどにも相談に乗ってくれます。

慣れた担当者が親身になって
相談に乗ってくれるので、
加入も検討してみてください。

 

月会費1000円前後を払えば
誰でも入れますし、特に
デメリットもありません。

メリットもそれほどないのですが、
少なくとも融資を受ける際は心強い
存在です。

 

もし商工会に加入しない場合は
税理士さんに相談するのもいいでしょう。

税理士は税金やお金の
プロフェッショナルです。

融資の手続き相談も業務のうちです。

税理士を通すと商工会加入以上に
融資を受けやすくなります。

 

借入申込手続きから
必要書類を集めたり、書類の書き方、
紹介状の発行。

融資を受けるまで完全サポート。

契約内容にもよりますが、
完全フルサポートだと融資審査の
面談にも同行してくれます。

 

面談は事業の内容に関する厳しい指摘や
質問が入りやすく、
答えに窮することがあります。

そんな時、税理士が同行していると
うまくフォローしてもらえます。

 

はっきり言って税理士と契約しておけば
税理士の支持に従うだけでOKです。

デメリットは報酬を払うことくらいです。

 

書類作成などの簡易的なサポートで
約3~5万円かかり

*税理士さんによっては
無料でやってくれるところもあります。

融資の完全サポートだと
着手金数万円と成功報酬(融資額の3~5%)を
支払います。

 

融資の成功報酬については
特別な理由がない限りは
依頼をするメリットはあまりないので

他の税理士さんに依頼するのなり
自分で書類を集めた方がましです。

 

税理士さんに頼まずに
せどりの融資を受けやすくするには

他にも個人事業主登録や法人化をしておくことです。
また古物商免許を取得しておきましょう。

これらの条件を満たすことで
さらに審査が通りやすくなります。

 

新品しか取り扱わないせどらーでも
古物商免許は取得しておくといいでしょう。

いざという時に中古せどりも
できるようになりますし、
持っていて損はありません。

要は、日本政策金融公庫側に
「きちんとビジネスをやる気あるんだな」
と思わせることです。

 

中途半端な気持ちの人は
税理士に依頼しませんし、
古物商を取得しません。

審査は数字の基準だけではなく、
担当者の心証にも左右されます。

 

できるだけ情熱や本気度が
見えるような
申し込み方をすることが重要です。

なお、いくらこれらの条件を満たしても
ブラックリスト入りしている方は論外です。

絶対に審査は通りません。

申し込むだけ無駄です。

借り入れがあるのは大丈夫です。

あまりに多額の借金やローンさえ
なければ審査に影響ありません。
(もちろん額によっては影響はしますが)

*日本政策金融公庫の借り入れにあたっては
 必ず古物が必要になってきますので
事前に取得をすすめておきましょう。

融資を受ける方法

では実際に申し込むための
手順を解説していきます。

 

日本金融公庫から
融資を受けるための
手順は以下の通りです。

 

・条件確認
・日本政策金融公庫に電話
・窓口へ行き、申し込み
・必要書類の記入、提出
・日本政策金融公庫の面談
・事業場所の視察

順番に確認していきます。

 

・条件確認

まず、新創業融資制度か
通常の貸し付けになるかを確認します。

条件は先ほど
日本金融公庫の説明に記載した通りです。

確定申告を1回までしかやっていない方は
新創業融資制度を利用しましょう。

 

・日本政策金融公庫に電話

まずは日本政策金融公庫に電話をし、
受付の予約を取ります。

・窓口へ行き、申し込み

指定された日時に支店の窓口に行き、
担当者に融資の申し込みをします。

・必要書類の記入、提出

必要書類は融資の種類や
額によって違います。

絶対に必要なものは
「創業計画書」と
「企業概要書」です。

 

どちらも日本金融公庫の
ホームページからダウンロードできます。

創業計画書は創業の経歴や動機、
事業の内容を記入します。

また、必要資金の金額、現在の借入状況。

特に金額のところは正直に記入しましょう。
(嘘を書いても絶対にばれます)

企業概要書は事業の内容を
細かく記入する書類です。

企業の沿革、経営者の略歴、
事業の内容と言った項目を記載します。

そのほか必要書類としては
以下のようなものがあります。

〇身分証(運転免許証等)
〇部屋の賃貸契約書
(賃貸に住んでいる場合)
〇取引の記録の記載された通帳
(ネット銀行なら取引記録の印刷)
〇家賃の支払い記録
(引き落としなら通帳)
〇公共料金の記録
(引き落としなら通帳)
〇借金があれば金額と残額のわかる書類
〇確定申告書
〇収支内訳書
〇所得税支払いの領収書
〇売上明細書

最初の面談で
指定された書類を準備しましょう。

・日本政策金融公庫の面談

必要な書類を提出したら
いよいよ面談です。

先ほども書きましたが、
担当者は融資を受ける人の
「本気度」も審査の一環として見ます。

 

心証をよくするためにも
服装はスーツで行くようにしましょう。

 

面談では、事業の経緯や今後の計画、
取引先を聞かれます。

この質問も担当者によって違います。

何を聞かれても大丈夫なように
しっかりと自分の事業内容は
把握しておきましょう。

 

特に数字周りはしっかりと
答えられないと担当者が訝しみます。

とはいえ、担当者は敵ではありません。

 

日本政策金融公庫は貸付専門機関です。
そのため、貸し付けを行わないと
事業が継続できません。

つまり本音では事業者に
お金を貸りてほしいのです。

そのため担当者も
返済が滞らないかどうかを
確認しているだけです。

 

決して意地悪な質問をして
貸し渋ろうと
考えているわけではありません。

聞かれたことに落ち着いて
答えるだけで大丈夫です。

 

・事業場所の視察

場合によっては事業所、
つまり商品を保管している
場所の視察もあります。

こちらは視察といっても
簡単に見て終わります。

 

要は本当に事業所の実態が
あるか、

嘘の住所を登録していないか、だけです。

難しいことを聞かれたりすることは
まずないので不安にならず
堂々としていましょう。

 

以上の手続きが終わると審査に入ります。
ここまでくるとあとはもう待つだけです。

融資決定までスムーズにいけば
約1カ月弱で決定が下ります。

 

融資を受けられない人、審査が通らない人はなぜか?

金融機関に融資を受けるにあたって
銀号に保証を差し出すことができなければ、

つまり担保となるものを差し出すことができなければ、

銀行側にとってリスクがあります。

 

なので、銀行は保証協会に入ることを条件にします。

 

保証協会は、借り入れる方がお金を返さないと
リスクになるので、

今度は、借り入れる方の信用を全て調べます。

 

保証協会は、本人しか知れない、
個人情報を知ることができるのです。

具体的には、

何に今、どれくらいお金を借りているか

過去に返済を延滞したことがないかを確認します。

 

融資が受けれない方は、

この個人信用情報(個信)が引っかかっているので
借り入れることができません。

 

つまり、ブラックリストに入れられているのです。

 

信用情報機関は以下の4団体があります。

 

・全国銀行協会個人信用情報センター(全銀協)

銀行が中心で信販会社も会員。

消費者ローンの貸出し情報は
最終返済日から5年間、事故情報は発生から5年間保存。

 

・(株)シー・アイ・シー(C・I・C)

信販、メーカー、流通会社。

ショッピング、キャッシングの情報は
取り引き終了後5年間、事故情報は発生から7年間保存。

 

・全国信用情報センター連合会(全情連)

全国のサラ金4500社で組織。
貸出情報は完済日から5年間、事故情報は発生から5年間保存。

 

・(株)セントラル・コミュニケーション・ビューロー(C・C・B)

外資の消費者金融。
実行情報は契約期間中のみ保存、完済情報は完済後7年間、
事故情報は発生から5年間保存。

 

以上、この上記の期間に問題があれば、
借り入れは難しくなっています。

〆まとめ

いかがだったでしょうか。

融資を受けるなら
日本金融公庫一択です。

・審査が緩い
・金利が低い
・返済期間が長い

メリットが非常にたくさんあります。

 

せどりで融資を受けようと思ったら
日本政策金融公庫に
申し込んでください。

 

なお、日本金融公庫は
国の金融機関なので書類や
手続きが非常に複雑です。

一人で融資を受けようとすると
非常に苦労します。

そんな時は商工会や税理士さんを
頼りましょう。

どちらも融資を受ける際、
心強いサポートをしてくれる存在です。

 

不安な方は是非、頼ることをおすすめします。